２．玄関・・・将来を見越して

快適な住環境への入り口、玄関の話から始めましょう。

写真は、私たちが実際に設計したお住まいの玄関です。
とても健康なご夫妻でしたが将来のことを考え、１階はバリアフリーを希望されました。
この玄関のポイントは2つあります。

１つ目は、「ベンチを置いた」こと。
応接間を兼ねた広い玄関で、スペースの仕切りに木のベンチを置いたのですが、
腰かけて靴の履き替えもできるので、足腰の弱い方や小さな子供にも優しい
ユニバーサルデザインの玄関になりました。

２つ目は、「段差が小さい」こと。
出入りが楽なだけでなく、床を同じ素材にしたことで広々とした印象を与えてくれます。
また、車椅子が必要になった場合も、段差が小さいとスロープも小さくて済みますので、
玄関の印象を変えることなく、大掛かりな工事も必要なくなります。

身体が不自由になると外へ出かけるのが億劫になります。
外へ出かけやすい環境づくりに、玄関の計画はとても重要です。
家族だけでなくお客様も出入りするので、補助器具はさりげなく、でもやさしくそこにある、みんなにとって気持ちの良い玄関であってほしいものです。